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【緊急声明】「正しさの帝國」で―財務省セクハラ事件に対する緊急声明

「外部に情報を渡すことは問題」
「前後の文脈がある。全体を見てくれ」
「告発された側にも人権がある」
「名誉毀損にあたる可能性がある」

どれも最もなことだ。
ヤツ等はいつだって「正しい」。

彼だって、別にセクハラを認めたわけじゃあ、ない。
次官様は「辞めた」のであって、「クビになった」のではないのだ。
ハラスメントを告発する者(あるいは被害者)に、私たちの「社会」が求めるのは、次のようなことだ。

・それがセクハラであることを、誰もが納得する「事実」として公にすること。
・その「事実」をもとに、加害者にそれを認めさせること。(もちろん、「自分の声は自分の体を通じて聞こえるからわからない」とか、「女性が接待する店での言葉遊びかもしれない」とか、「相手の声が入ってないから、いつのことかわからない」とか、そういう弁解に対し、すべて論拠をあげて反証しなければならない。――だいたい「言葉遊び」が御品書きなんて店が、一体何処にあるって言うんだい?)
・可能でれあれば加害者に、それが「セクハラ」であること、つまり、自分の持っている尺度が、他者に対して暴力として発言することがあることを認識させ、悔い改めさせること。

ハラスメントを告発する者(あるいは被害者)に事実上要求されているのは、かくも困難な事柄である。

このような環境を今、仮に「正しさの帝國」と呼ぶことにする。

「正しさの帝國」において、「正しさ」とともにある者たち告発しようとするとき。
「正しさの帝國」に連ならぬ者に出来ることは、土台、次のようなものだろう。

・「内部の抑圧に屈せず、外部と連帯すること」
・「前後だとか、全体だとかに捉われず、事実を視る、その視点のあり方を問題にすること」
・「人権は、それを訴える力や財産、能力、社会的地位を持つ者に有利に保障されているという現実を認識すること」
・「毀損される“名誉”とは、一体どのような者たちのものであるのかを問い返すこと」

いつだって、「正しさの帝國」の真っ只中で、これを保持し続けられた者だけが辛うじて、ヤツ等の「正しさ」を告発しているのである!
それは「勇気」なのだろうか?信念なのだろうか?

「正しさの帝國」に列ならぬ私たちの道のりは、厳しく、長い。

「ハラスメントされるのは仕事じゃない!」

「正しさの壁」に囲まれたこの世界で、その壁の向こうの者たちとつながろう。
暴力から自由な生存のために、つながることを恐れず、立ち向かおう!
「正しさ」の帝國に列なるのではなく、それを告発する者にこそ、私達は連帯したいと考えます。
福田前財務次官によるセクハラを告発した記者さん。
あなたの闘いは、私たちの闘いでもあります。
「正しさ」に屈せず、声を上げた私たち自身を、信じて闘いましょう!

――連帯をこめて。

2018年4月23日
2018自由と生存のメーデー実行委員会

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フリーター労組から回答がありませんでした

4月18日に実行委員会からフリーター労組に対して提出した要求書(参考: https://mayday-for-freedom-and-lives-2018.blogspot.jp/2018/04/blog-post_19.html )について、メーデー当日までに回答がありませんでした(この投稿をアップした時点でも回答はありません)。 大変残念です。 下記にその要求書の全文をアップします。 既に要求事項の「4」後段については実現不可能となってしまいましたが、その他の要求につきましては引き続き受諾して頂けるよう、働きかけを行っていきたいと思います。 2018自由と生存のメーデー実行委員会の取り組みに引き続きご関心をお寄せ頂けますよう、お願い申し上げます。 ----------- 2018年4月18日 フリーター全般労働組合 執行委員会 御中 「2018自由と生存のメーデー」実行委員会 担当 ●●●●● 連絡先 ●●●●● 要 求 書 わたしたちは、「2018自由と生存のメーデー」実行委員会です。 当実行委員会は、本年「自由と生存のメーデー」を開催するため、貴組合の内部における参加呼びかけによって3月23日に準備会議を開催し、その後3月31日に、これまで開催されてきた「自由と生存のメーデー」にゆかりのある組合外の人々にも参加を呼びかけ、第1回実行委員会会議を開催し結成されました。 これまで「自由と生存のメーデー」は、貴組合による支援を受けながら開催を重ねました。しかし本年については残念なことに、貴組合との信頼関係に亀裂が生じたことで、当実行委員会は苦難に直面しております。 その直接的原因は、3月31日に貴組合執行委員会において決せられた、当実行委員会の存在そのものについて不承知とした決定にあります。 すでにご承知の通り、「2018自由と生存のメーデー」の準備については、貴組合内部の話し合いに基づいて行われてきたものであり、当実行委員会の発足の経過についても、執行委員会はもとより、全組合員にオープンなものとして段階的に進められてきました。当実行委員会の結成とメーデーへの取り組みに手続的な問題がないことは明白であり、かつ、その内容についても、貴組合において首肯し難いものであるとは言えないものと考えます。 当実行委

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